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土と炎、そして人の手 沖縄・やちむん「育陶園」
2026.05.13
土と炎、そして人の手 沖縄・やちむん「育陶園」

高江洲 若菜

壺屋焼窯元育陶園代表。伝統技術の継承を大切にしながら、製造・販売・体験をつなぐ体制づくりに取り組んでいる。

壺屋焼

ろくろ成形後に焼成し、線彫りや絵付けなどの加飾を施す工程で作られる。原料には土を用い、ガス窯や電気窯による焼成へと変化しながら発展してきた。日用雑器や器として生活の中で使用される。

沖縄県那覇市・壺屋。1682年から続くやちむんの里で、300年以上にわたり「壺屋の景色」を守り続けてきた窯元「育陶園」。約20名の職人による分業制のもと、唐草線彫、釉掛け、獅子づくり――それぞれの工程に宿る手仕事を映像で追う。

土と炎、そして人の手が紡ぐ「壺屋の景色」

那覇市の中心部にありながら、静ひつな空気が流れる壺屋やちむん通り。1682年に統合された土地「壺屋」で作られたやちむんは「壺屋焼」と呼ばれ、戦後は沖縄復興の出発点となった。育陶園は、この地で先祖代々「壺屋の景色」を守り続けてきた窯元である。
工房の特徴は、約20名の職人による完全な分業制。土を練る、ろくろで形を起こす、線を彫る、釉を掛ける、火を入れる、絵付けをする――それぞれの工程に専門のチームが編成されている。多くの手を経て、一つの器やシーサーが生まれていく。
育陶園を代表する技法のひとつが「唐草線彫」。下描きなしで、迷いなく文様が彫り込まれていく。釉掛けは、その日の湿度や乾燥、土の状態を見極めて行われる繊細な工程だ。獅子づくりでは、現代の名工であった5代目・高江洲育男の型をベースに、凛とした力強さと優しさが守り継がれている。
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